BALANCE 2014 Summer
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当社の基本コンセプトは「美容と健康をテーマに、仕事を通してお客様のハッピーLIFEをお手伝いする」こと。それによって自分たちも幸せになることが理想です。 特徴的な取り組みとしては、キッズルームを備えたヘアサロンを2店舗展開しています。きっかけは5年ほど前、「reton」オープンのために市場調査をした際、0~5歳児のお子さまが多い地域だということが分かったんです。それなら、お子さま連れのお母さまに方にキレイになってもらって、ついでにお茶でもしてリフレッシュしていただけたらと考え、キッズルームとカフェを併設した店舗という構想にたどり着きました。保育士免許を持つスタッフを置き、内装なども安全面にも配慮しているので、より安心していただけているのではないでしょうか。それが好評だったことで、お客様の声もあり、「RUTH」も同ビル内にキッズルームの設置を決めました。女性のお客さまと末長くおつきあいしていくためには、さまざまな女性のライフスタイルに寄り添う店づくりはとても重要です。 そういった思いもあって、ネイルやアイラッシュ、エステなどトータルビューティーにも幅を広げてきました。ネイルを取り入れたのは15年ほど前になりますが、当時日本ではトータルビューティーへの取り組みはあまりなく、ニューヨークを訪れた時にヘアサロンにネイルメニューがあったり、レセプションがいたり、カラーリストなど分業が進んでいたり、そういったビジネスモデルに刺激を受けて、日本でも受け入れられないかと考えたんです。 今はヘアサロンのお客さまにほかのメニューもおすすめしてご利用いただくのがメインですが、信頼するスタイリストが提案することで、安心できるという声もいただいております。スタッフ同士連携し対応してくれているおかげでもあります。さまざまな角度から美をお手伝いさせていただくことで、ヘアサロンで積み上げてきた信頼を深めていけるといいですね。 美容師、エステシャン、ネイリストなど、各専門分野によってお客さまへのアプローチの仕方は異なりますが、「お客さまをキレイにしたい」という思いでそれぞれの世界に足を踏み入れたのはみな同じはず。その思いさえ共有できれば、異なる分野のスタッフ同士の意思統一も図れると考えています。 将来のビジョンはいろいろ描いていますが、海外展開もその一つです。今注目してるのは東南アジア。ベトナムやカンボジアでは、年に数回、ボランティアで美容学生の指導に参加しています。技術レベルはまだまだですが、現地の学生はとてもハングリーで、そういった熱意を目の当たりにすると、美容学校の運営なども意義があるのではと思いますね。現地の美容学生と日本のスタッフとの交流なども刺激になると思いますし、楽しみな可能性を秘めていると思います。 ほかに温めているアイデアは、介護と美容のコラボレーションです。それを見据えて昨年、ホームペルパーの資格を取得してみました。高齢化社会の日本で、私たちが貢献できるとしたら、やはり「美」の方面からお手伝いすること。以前、介護施設を見学させていただく機会があり、ヨガやストレッチ、エステ、メイクなど、美容と健康につながるような取り組みがあってもいいのではと感じたんです。いくつになっても美しく健康であることは喜びだと思います。 あとは、30代くらいからの男性を対象に「カッコいいオヤジ」を応援するサロン。ファッションも含めてトータルプロデュースできたら面白そうですね。 時代は多彩性ですから、いろんなカタチがあっていいと思います。その中でお客さまがサロンを選び、私たちは、より多くのお客さまに選ばれるように、幅広い視野と豊かな発想力で、「キレイ」「カッコイイ」を生み出していかなければならないと思います。 今後は、これまでお世話になってきた美容業界に、恩返しをしたいと考えています。業界の未来を担う若者たちの成長をサポートすることも、私の役割の一つでしょう。美容師一人ひとりのレベルが向上し、それによって業界全体の底上げになればうれしいですね。ライフスタイルに寄り添い移りゆくニーズをキャッチグローバルな視野と地域を見つめる視点24Happy Life
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